まえがき

このサイトは一時期、エロゲーカテゴリがありましたが、このサイトの方針が定まらなかったため非公開にしていました。

今回、「創作」の観点から述べるカテゴリとすることにしました。 過去の記事は削除しましたが、Sugar*Styleについては既にその形になっていたので、残しました。

なお、私はHOOKSOFT系列のゲームしかやらないので、美少女ゲーム情報を見たい方の期待には応えられないでしょう。

作品概要

「放課後シンデレラ2」はHOOKSOFTから2022年9月に発売された、成人向け美少女ゲームです。

主に同社の別ブランドであるSMEEでディレクションを務める宅本うとさんが舵取りをした記念作品として「放課後シンデレラ」があり、その作品の続編という扱いになっています。 HOOKSOFTのメインライターである桜城なおさんが参加していない作品でもあります。

続編、ということですが、前作のキャラクターは登場しません。 舞台は同じ場所が使われてはいますが、前回のエリアとは別にメインになるエリアがもうひとつ追加され、舞台が共通であるという印象はそれほどありません。あくまで、軽く前作を感じられる要素程度のものです。 前作から多少、流用された要素はあるものの、一般的な「続編」という期待とは異なるものになっています。

「続編」として継承されているのは、「下校にフォーカスした」というポイントです。 これに伴ってシステム面も継承されていますが、そのシステムもそこそこ変更があり、さらに「下校」のフォーカスの仕方も変更されているため、その点でも続編感はあまりありません。

テキストスピード+1、送りスピード+2で全編オート再生(既読はスキップ)した場合の所要時間は42時間でした。 これはフルプライスの美少女ゲームとしてはかなり短いほうです。 同社系列のASa Projectの最新作「フタマタ恋愛」は70時間以上かかっていますから、プレイしていても短く感じられました。 そもそもHOOKSOFTの作品は短めではありますが、その中でも短めだった前作「思い出抱えてアイにコイ」よりも短く、本作は割とラブシーンが長めなのでストーリーボリュームという点ではさらに短いです。

プレイ時間

継承された空気感

明確な継承点である「下校」よりも、「空気感」のほうが特徴的であると感じます。

多くの人が知るように、美少女ゲームの多くは高校生を主要キャラクターとします。 しかし、これがキャラクターの幅を狭めており、実際にそこまで大きな差はないはずの1年先輩は非常に大人っぽく、1年後輩は子供っぽく表現されることが多く、さらに中心になる2年生に関しても作品によって不相応に大人びていたりすることもあります。

HOOKSOFTの作品は比較的大人びた主要キャラクターであることが多く、あまり高校生らしさ、あるいは高校生活らしさを感じることがありません。 しかし、「放課後シンデレラ」はかなりリアル高校生に近いキャラクター像になっており、特に大人びた印象の強かった「Eスクールライフ」や「IxShe Tell」とは明確な違いがあります。

そのような前作の空気感は本作でもしっかりと継承されました。

前作では男子の友人二人が大きなアクセントになっており、ヒロインの一人に付随する女子も登場はしたものの、作中での関わりはかなり少ないものでした。 本作では男子二人に加え、ヒロインの一人に付随する女子二人もよく関わるようになり、また前作でヒロインは二人の同窓生はあまりヒロインの話以外では関わっていなかったのに対して、本作では同窓生のヒロイン三名が一般イベントにも関わるようになったため、よりわちゃわちゃとした雰囲気が出るようになりました。

また、前作からさらに「くだらない話」が増えたのもポイントだと思います。

HOOKSOFTは長く「純愛」を掲げていますが、特に近年は事件が少ない作品が多いという特徴があります。 これは系列のSMEEもそうで、何か大きな出来事があってそれを乗り越えるというようなストーリー性があるわけではなく、シチュエーションが表現されたショートストーリー集として構成されています。

ただ、書き手としての感覚で言うと、このような作品は非常に難しいです。 理由はシンプルに「物語がないから」です。

骨格になる物語があれば、その上で見せ方の問題として論じることができます。 しかし、それがないとなると、「何を書いてもすごくつまらない」ということになりやすいのです。 正直、私はこのようなコンセプトの作品の依頼をされても、上手くこなす自信がありません。

このようなことは特にボイスドラマなどでも直面することではありますが、基本的にシチュエーションとキャラクターを魅力的に見せるためのテキストであり、テキスト単体で生まれる「面白さ」とは異なったものと言えます。 そもそも現在の美少女ゲームは「ビジュアル」と「音声」はある前提のものです。これは、テキストに対する補完としてあるわけではなく、ビジュアルに命を吹き込む音声の土台としてのテキストであるとも言えます。

劇台本でもそうですが、音声作品のシナリオなどは演じることを前提として書かれます。 書いている時点で頭の中では音が入っており、その状態でどのように聞かせるか、ということを考えながら書き上げていくことになります。

美少女ゲームであれば、テキストを読ませることを意識して書くこともできますが、「魅力的なヒロインとの日常」となると、それはビジュアルや音声なしではなかなか成り立ちません。

例えば、あるVTuberの配信が、非常に楽しいものであったとして、それを書き起こして本にしても同様に楽しいものになるかというと、そうはいきません。 そこで得られる楽しさというのは、ライブ感を含めた総合的な「体験」に対するものであり、近年「ヒロインを魅力的に描く」ことに力を入れた作品(美少女ゲームに限らず、アニメなどでも)が増えているのは、体験指向になっていると見ることができます。

前置きが長くなりましたが、ビジュアルや音声を伴って「ヒロインを魅力的に」描こうとしたときに、どうしても「印象的なエピソードを」書きたくなるものです。シナリオとしての骨格がなくとも、そこで見せようとしている要素を明確に伝わるように書こう、というのは、物書きの基本的な訓練からしても当然そのようにするものであると言えます。

しかし、体験的な作品を考えたときに、必ずしもそれが正しいとは言えません。

漫画には「日常系」と呼ばれるジャンルがあり、多くの場合4コママンガなどでショートエピソード集になっています。 ギャグテイストのものが多く、短く笑える作品が多いジャンルではありますが、「ギャグではない日常系」というのも存在しています。 そのような作品において、「内容がない回」というのは駄作でしょうか?

「必要なことだけを描いた作品」というのはどうしても奥行きが不足しがちであり、高校生の青春というのは往々にして大部分はくだらなくて意味がないものです。 そして、そういうくだらない日々が愛おしく思えるようになるものでもあります。大体にして若かりし日々というのはそういうものでしょう。

前作でも共通シナリオ部分はくだらない高校生の日常ともいうべきストーリーが組み込まれていましたが、ヒロインとのシナリオは基本的に進展を感じられる有意義なものになっていました。 ところが本作ではヒロインとのシナリオであっても、主人公がコミュニケーションで「滑る」ことが増えました。

これは良いことだと思います。 現実でも、仲が良い相手であろうと「いつも話すことが尽きない」とは限りませんし、気になる相手と場をつなごうと中身のない話題を交わすことだってあります。 そして、その時面白いと思ったことでも、思い出して説明しようとしたら何も面白いことはなかったことに気づくこともあるでしょう。 美少女ゲームはビジュアルと音声によって「存在感」をもたせることができるため、そのようなリアルに近い体験も奥行きを与えてくれるはずです。 まして、「高校生活を楽しむ」作品であればなおのことそんなくだらない日々こそが愛おしいものであるはずです。

高校生の日常のような、向こう見ずな暴走と、くだらなさと、真剣さの入り混じった日々の空気感がよく出ていて、すごく良いなと思いました。

魅力的なキャラクターたち

美少女ゲームのキャラクターはそもそも魅力的なものではありますが、今作はヒロインの魅力がひときわ輝く作品になっていました。

HOOKSOFTは割とリアル寄りというか、あまり「オタクの偶像」とも言うべき記号化されたキャラクターとは違う、自身の感情や考えを明確にもって動くように描かれることが多いのが特徴です。 これは、SMEEだとよりその傾向が強まります。

前作ではキャラクターコンセプト・イコール・名前というものになっており、コメディテイストが強かったこともあり、HOOKSOFTの作品の中ではヒロイン自体もよりファンタジーなものに寄せられていました。

本作もそれを継承したかに見えるのですが、実際のキャラクターはキャラクターコンセプトに従っておらず、「安易な決めつけで相手を見ていたら実は全然違った」みたいな気持ちを味わうことになります。

ただ、それはもう最初からそうなのではないかと感じさせるようになっており、「車井みくる」に至ってはもはやコンセプトのほうに疑問符がついています。

言い換えれば前作よりもクセの強いキャラクターになったとも言えますが、どのヒロインも強烈に魅力的です。

中でも歴史に残るヒロインと言えるのがその「車井みくる」です。 マスターアップ後にライター自らが「かわいい」と悶えていたそのキャラクターは、奇跡といってもいいレベルのかわいいの塊です。

「ヒロインを可愛くしたい」というのは、世の全てのライターの願望だと言えますし、誰もがこの世で最も可愛いヒロインにしようと死力を尽くします。 だからヒロインがかわいいのは当たり前なのですが、ユーザーが受け取るかわいさは常に最高のものだとは限りません。 ヒロインはかわいくしようと思って無限にかわいくできるものではないのです。

「車井みくる」は様々なものが奇跡的に噛み合ったのでしょう。もはやかわいいの暴力。こんなかわいい存在が空想上ですらありえていいものか。 かわいすぎて枕を殴ってそのままだいぶして転げ回りたいくらいです。

演じられている東上ゆうさんを私は本作で知ったのですが、その可愛さをとても引き立てるお芝居でしたし、個人的に特筆したいのはラブシーン4。 なぜあのテキストからあの音声が生まれるのか、誰が天才なのか。その発想はなかった。 心から「すげぇぇ」と思いました。

そして個人的に一番好きになったのが「渡良瀬寧々」。 生意気な後輩キャラという位置づけで、コンセプトは「わからせる」ですが、むしろ素直でかわいいです。 リアルでもかわいそうに思えてしまうと弱いのですが、そういうところもあり、一番入れ込みました。

そして一番好きなシーンも「渡良瀬寧々」のこちら。

「次もオムライスがいい」

これだけを見てもなんのことか分からないでしょうが、すごく「恋に落ちる瞬間」を感じる一言でした。 一連の流れも胸に来るものがありますが、この一言は演じられている東シヅさんの完璧なお芝居もあり、本当にこれ以上ない、トドメの一言になっています。

個人的にはサブキャラクターの「ヨル」もかなり好きです。

ファンタジー

もともとHOOKSOFTはヒロイン自体は一般的な美少女ゲームキャラクターよりもリアリティがある一方、ラブシーンは思いっきりファンタジーに振り切っている傾向があります。

本作ではヒロインのキャラクターもファンタジー寄りになりましたが、ラブシーンに関しては直近の作品、「放課後シンデレラ ミニファンディスク」と「ゆびさきコネクション ミニファンディスク」ではよりファンタジーに振り切ったものになり、実用性を上げた仕上がりになっていました。

その流れが本作でも続いており、ラブシーンはかなり思い切った内容になっています。 基本的には「ヒロインが嬉しいことを言う」感じですね。

ラブシーンの長さ自体長くなる傾向にあるため、美少女ゲームの本懐としてその点を見直したのでしょうか。

期待に背かない個別ストーリー

本作は全員に重いバックグラウンドが用意されました。 このあたりは、だいぶぶっ飛んだ作品であった前作とは明確な違いであり、本作における基本的な統一感になっています。

これは作品を進める上で懸念点でした。 このバックグラウンドを乗り越えるような話としてストーリーが進んでいくと面白くないと思ったのです。

しかし、それは杞憂でした。 ヒロインそれぞれのバックグラウンドとしてそういった部分はありはするものの、深刻な話になることはなく、主人公とヒロインそれぞれが個性の一部として受け入れるような話の程度です。

つまり、「つまらない話にはならない」ということですが、それ以上に「ユーザーの期待に背かない」展開が待っていました。

書き手の話になりますが、様々なキャラクターや様々なドラマが用意できる「付き合う前のパート」は面白くしやすく、登場人物が限られ、話がヒロインにフォーカスされる個別パートというのはどうしても退屈なものになりやすく、美少女ゲームでは「付き合ったらあとはヤるだけで、話は大体終わったようなもの」という面があります。

これは美少女ゲームにつきものの問題だと思いますが、メインストーリーがない作品でありながら、本作はこれをうまく乗り越えていました。

例えば、「小瀬葉月」は個別パートに入る前からコメディ色が強く、かなり笑わせてくれるストーリーが展開されますが、このヒロインは個別パートに入っても笑わせてくれます。

「車井みくる」は個別パートに入る前からものすごくかわいいのが明らかですが、個別パートに入ってからも存分にそのかわいさを見せつけます。

「夏越千穂」は基本的に「ヨル」と「アイ」という二人の友達と三人で登場します。 これが非常に楽しい空気感なので、個別パートに入ってこの空気感がもう出てこないのは寂しい――と思っていたら、ちゃんと個別パートに入ってからもこの三人で登場してくれました。

個別パートに入ってからも、ちゃんとそれまで楽しんでいた部分を続けてくれる、というのは、ちょっとめずらしい形ですが、後半も楽しめるいい作りだと思いました。 これが本作を素晴らしいものにした大きな要因でしょう。 後述のようにちょっとつらい面もありますが、個別パートに入ってからも他のヒロインも登場するのは、作品の空気感という意味では非常に大きな意味を持ってもいます。

この「最後まで気持ちよくプレイして終われる」という点は非常に大きいため、「尺が短い」ということは気になりませんでした。 むしろ、ボリュームのために余計なものを入れるくらいなら、こうやって完成度高くまとめてくれたほうがずっといいですから。

HOOKSOFTの作品、割と何かしら「個別に入ってから余計なことをする」という傾向があり、終えてから「うーん……」となってしまうことが多かったのですが、期待に背かず、ちゃんと共通パートでの体験がゲーム全体につながってくるというのは非常に良いことであり、むしろ全ての美少女ゲームにおいて備えておいてほしいことだと思います。 それが達成されたのがメインライターの入っていない作品というのも複雑な気持ちではありますが……

ただ、無理があるなと感じた部分もあるにはありました。 それは「車井みくる」のバックグラウンドで、現実ならそういう経過をたどることは絶対にないと思えるもので、そういう状況に至る経過を考えるとキャラクターへの印象がかなり変わってしまうためです。 私はそういう設定にするために、そこで現実的な対応をとると成立しないから、というように納得するようにしましたが、引っかかるものはありました。

リトルヒーローの活躍

私は、「美少女ゲームの主人公はヒーローでなくてはならない」と思っています。

本作では重いバックグラウンドを持ったヒロインたちにとっては主人公は救世主となる存在であり、そのため「選ばなかったヒロインのことを考えると結構つらい」という作品でもありますが、主人公にもどかしさ、歯がゆさを感じないため、不快感のない仕上がりでした。

SMEEではもっと大胆不敵な行動で事態を変えるスーパーヒーローの傾向がありますが、HOOKSOFTではおとなしめな主人公が多く、特に本作では等身大の無力な少年になっています。

「Amenity’s Life」や「Eスクールライフ」は高校生主人公ながら結構なヒーローっぷりでしたが、それと比べても割と何もできない主人公ではあります。 が、そんなリトルヒーローの行動は、確かにヒロインを救う結果になっており、「ヒロインにとってのヒーロー」としてしっかり魅力的に描かれています。

そうした意味でもヒロインが好意を寄せる過程にかなり説得力があり、ストーリー的にも良いです。ストーリーが少し複雑な「小瀬葉月」に関しては、ストーリー展開そのものを遅らせる(前半が長い)という方式をとっており、かなり丁寧に描写されてもいます。

ただ、「窓川芹香」に関しては、登場が遅いこともあり、進展もまた遅く、好意を寄せるのが唐突に感じられてしまったのが残念です。これに引きずられてか、あるいは描写したい要素の多さに気を取られたためか、他のヒロインほど奥行きのある描写がなされませんでした。 その意味で、ちょっと前作っぽいヒロインでもあります。

音楽は基調を変え

前作において特筆すべき点はその音楽でした。

チャイムやベルを多様した音楽が使われ、特によく聴くことになるものはウエストミンスターのチャイムを取り入れており、すごく「学校生活」感のある音楽となっていました。

本作は、引き続きSONO MAKERSが担当するものの、音楽はガラッと変わり、前作よりもずっと落ち着いた音楽になりました。

これは個人的には良くない変更であったと感じました。

前作の音楽はとても「楽しい」「ウキウキする」楽曲であり、学校生活、若かりし青春を感じるのに最適といってもいい素晴らしい楽曲だったのに対し、本作の音楽は、楽曲の出来は別として、美少女ゲームの音楽として普通というか、無難なものです。 HOOKSOFTとしていつも通りとも言えます。

それが悪いということはもちろんないのですが、作品を引き立てるという点で前作があまりにも良すぎたのであり、それを基準にすれば期待値をかなり下回ったのは事実です。 別に曲が悪いというようなことはなく、ちゃんと作品にも合っているので、ただただ前作の音楽の素晴らしさによって、本作の音楽に対する期待値が高止まりしていたということではあります。

HOOKSOFTとSMEEともに、以前と比べ音楽の作品に対する貢献度がそこまで高くないということが続いているため、作品像の共有があまりうまくいっていないのかもしれません。 「Sugar*Style」の音楽の効果はもはや異次元とも言うべき高みにあり、また「放課後シンデレラ」も作品に対する音楽の効果は素晴らしいものがあったため、それらと比べるのは酷な話かもしれませんが、そこまで素晴らしいものにできるのであれば、やはり音楽もいつもその出来であってほしいと思います。

もちろん、普通に言えば「作品に合った音楽」があれば美少女ゲームの音楽としてはそれで良いと言えるのでしょう。 しかし、ビジュアルと音声、そしてシナリオがあってこその美少女ゲームであるならば、それを総合芸術の域にたどり着かせる最後のキーが音楽なのではないでしょうか。

音楽は割と制作スケジュールの中では割を食いやすいものなので、スケジュールがタイトなのかもしれません。

塗り

ちょっと気になったところがあったのが塗りです。

塗り方自体は美少女ゲームらしいパキッとしたもの。 本作では全ヒロインがインナーカラーのある2色髪になりました。

どうなっているのかよくわからず、リアリティのない色使いですが、可愛くはあります。

問題は服の影の塗り。 色の配置自体がまばらになるグラデーションが採用されていますが、画質が悪い、あるいは色数が少ないように見えるので、良くないように思えました。

総評

本作は魅力的なヒロインと、それを引き立てる空気感あるシナリオからなる秀作ですが、それだけではない特筆すべき点を持った作品です。

学園ラブコメ作品として、いかに日常感・空気感を表現するか、そして個別パートに入ってもそれまでの楽しさや期待を維持したまま最後まで走り抜けるか、という点では、美少女ゲームの常識を覆すような意欲的な仕上がりだと思います。

そして、やろうと思って再現できるようなものではありませんが、「車井みくる」のかわいさもまた、本作を特別なものにしています。 本当に奇跡的な仕上がりです。

美少女ゲームのコンテンツ力を存分に活かしたものだからこそできた、と言えるのも見るべきところでしょう。

美少女ゲームというコンテンツを、どのような体験として作り上げるかという点で、新境地とも言えるものとなっており、この作品の仕上がりが新しいHOOKSOFTの基準となるのなら、今後の作品に大いに期待が持てるものです。

2022-10-30

設定

目次

コンテンツ

いいね! する

ボタンを押すと「いいね!」が作者に伝わります。コメントをつけることもできます。(任意)