まえがき

この記事はJournalで書いた記事を改稿したものです。

“Sugar*Style”はSMEEによるアダルトゲーム。 前作”Making*Lovers”が大変気に入ったので、私としては実に20年ぶりにゲームの予約をしてしまいました。

予約をしたのは単に「Making*Loversがよかったから」ではなく、「体験版をやったら面白くてたまらなかったから」でもあります。もう、序盤からこれは期待するしかない、この時点で既に楽しいと思って予約に至りました。

構成の話

この作品、構成がちょっと変わっていて軽く驚きました。 “Making*Lovers”は共通ルートがほとんどなく、非常に短い共通ルートの中でヒロインが決定し全16シナリオの個別ルートになります。 “Suger*Style”では「共通エピソード+ヒロインエピソード+役割エピソードの前半」と「個別ルートの後半」となっています。

つまり、前半パートに関しては3種類のエピソードの組み合わせです。

共通エピソードに関しては流星群のシーンは選択ヒロインによって、MVPのシーンは選択した役割によってわずかに文章が変わるだけで、基本的に共通になっています。1

ヒロインエピソードについては、 、この作品ではプロローグの終わりのほうでヒロインを選択するようになっていて、基本的にそれ以降選択肢はありません。 そして、選択したヒロインとのエピソードが前半で挟まれていくことになります。

役割エピソードはヒロイン選択のあとに役割選択があり、これによってエピソードが変化します。 元々はかなり複雑な構成(選択ヒロインとの組み合わせが存在する)だったようですが、最終的には役割エピソードは独立して展開することになりましたから、4周でコンプリートになります。

“Making*Lovers”ではデートプランでかなりのエピソード幅がありました(しかも2回あるデートでの組み合わせも含めて細かにセリフが変化する)のでコンプリートするのが大変でしたが、今回はより簡略化された形です。 これは、「カノジョ*ステップ」からさらに簡略化に進んだとも言えます。

デートプラン同様のおまけ要素である部屋探索も単に「途中でやめられる」というだけの話で変化はありません。これも元々は従来と同様にコンプリートできない要素になる予定だったようですが。 なので、ごく単純に異なる選択で4周すれば良いようになり、コンプリートにかかる時間はかなり短くなりました。(ただし、後述するように文量は増えたように感じます)

つまり、前半は「選択によって3種類のエピソードの組み合わせが変わる」ということです。

後半は個別ルートで、ヒロインごとに完全に固定のシナリオです。

ボリューム

“Making*Lovers”は基本的にプロローグのあと個別ルートであったことから、全体的に文量が少なく感じました。 インストール後容量は4.1GBほど。 アフターストーリーまで含めても「フルプラとしては短めかな」と感じるくらい。

今回は共通ルートがかなり長く、さらに役割エピソードもはさまることからルートごとの文量はかなり増えて、時間もかかるようになりました。そのため、容量は3.9GBと減ったにもかかわらず、「長くなった」と感じます。 “Making*Lovers”の場合、共通テキストはプロローグ以外になく、プロローグすら一本道ではない(ヒロインごとに別のルートになる)ため、短く感じる割にはテキスト総量は多かったようです。2

スキップ量も増えたので「スキップがだるくなった」という面もありますが、できればスキップせずにゆっくり楽しみたいものですね。

なお、一部背景(例えばベルサイユ)は使い回されているが、これはファンにとってはむしろ嬉しい要素なのではないでしょうか。 “Making*Lovers”ではカラオケシーンで過去作の主題歌のカラオケバージョンが流れましたが、今回は初楓が”Indigo Star”(“Making*Lovers”のエンディング曲)を歌ってくれます。

お勧めしやすくなった

“Making*Lovers”は結構クセの強い作品で、私は大好きだけれど、万人受けはしなさそうなものでした。 主人公もヒロインもキャラクターが嫌いな人も多いと思います。癖の強さは過去作以上でしたから。

また、後述するように同作は非常にリアルなので、異性慣れしていない人には違和感があったりするでしょうし、嫌な感じがしたりもするとも思います。

それと比べ”Sugar*Style”はやや二次元作品寄りになり、キャラクターも前作ほど尖っていないため割と勧めやすくなりました。 むしろ個性が弱いとか、シナリオ的にもショートストーリーをつなぐ形で盛り上がる要素がなにもないため盛り上がりにかける…と思うかもしれませんが、肩の力を抜いて「楽しむ」のがこのゲームだと思うのです。

“Making*Lovers”では可憐ルートと亜子ルートは全体としてのストーリーがありましたが、 可憐ルートのストーリーは「なくてよかったのではないか」という気がしてしまうものなので、今回全体のストーリーが特にないことは残念には感じません。 そういうストーリーのなさが恋愛におけるリアリティを感じる部分でもあったりするし。

谷山さんの絵が前作よりうまくなってアクが弱まったことも勧めやすくなったポイントのひとつ。 また、BGMやSEも前作ほどクセがないのでよりプレイしやすいです。

ただ、BGMに関しては「癖がなくなった」という面が大きく、例えば”Making*Lovers”ではチャプタージングルが「今日も楽しかったよ」の頭2小節となっていますが、私はこれは好きだったし、BGM全般結構好きでした。 “Sugar*Style”は楽曲全般(ヴォーカル曲を含めて)おとなしめ。さらにいえば、タイトルもおとなしめになりました。 「カノジョ*ステップ」はなかなか秀逸なBGMでしたから、BGMのクオリティはちょっと下がっているようにも感じます。

でも、「淡い光を追いかけて」「アークトゥルスを指差して」「[email protected]」あたりは結構好き。なお、BGM変化が短くなったため、スキップしてると慌ただしく変化するようになりました。 似たような話だと、まばたきが開始タイミングが遅く、セリフ中には入らないことが多いので、オートモードでやっていると気付かなかったりします。

好感度とリアリティ

“Making*Lovers”におけるヒロインの言動は思考形成や誘導遷移として非常に正しいもので、ライターの恋愛経験の豊富さをとても感じるものでした。 非常に生々しくて、過去の恋愛を思い出さずにはいられないくらいですから。

ちなみに、「創作物の会話」と「自動生成した会話」、そして「実際のカップルの会話」のすべてを提示すると、 多くの人が「創作物の会話」を最も自然なものであると感じ、実際のカップルの会話は「できが悪い創作」であると考える傾向があります。

個人的には「実際の人間のモデルを完全に無視して記号化されたキャラクター」というのはかなり苦手です。 オタクの文律とでも言うべき言動のパターンがあるのですが、私としてはここに人物性を感じることができず、気持ち悪く思えてしまいます。そういうノリが嫌いだというのもありますし。 こういうのはゲーム作品よりも、ラノベに多い。さらにいえば、ネット小説なんかだとほとんどがそれで占められています。

例えば、現実では女児はかなりしっかりしていて、このような記号化された程度の会話であれば4, 5歳で軽くこなすし、もっと驚くべき発言も見られます。一方、男児は多くの場合驚くほど単純で、「多いが浅い」傾向が強かったりします。

このような事実をどの程度捉えているか、ということであり、「子供を子供っぽい記号で捉えている(実際の子供がどのような思考を形成するか見ていない)」というのは創作物に限らずあることです。3 同様の問題から作品を通じておおよそのキャラクター感、つまり「幼さ」や「確かさ」のゆらぎが決まってきます。例えば、ゆずそふと作品はどれも登場人物が大人であるか子供であるかにかかわらず一貫して幼く無邪気です。

対して”Sugar*Style”は”Making*Lovers”より基本的にはヒロインは若返った(16から20歳。Making*Loversでは18歳から20代後半)のですが、それでも依然としてかなりしっかりしていて、他のアダルトゲーム作品の登場キャラクターと比べ大人です。 デフォルメされた分いくらか幼くなった感じで、“Making*Lovers”の高校生組であったレイナ及び亜子と比べると、最年長のかなめであっても幼く感じます。ただし、これに関しては実際は「現実における実年齢相応に近づいた」に近く、“Making*Lovers”では全ヒロイン設定年齢としては「大人びている」ものでした。

そして、面白い要素として、「選ばなかったヒロインの好感度はずっと低い」というのがあります。4 別にヒロインが他のキャラクターと交際をはじめるようなことはないのですが、主人公に対しては「嫌ってはいないがあまり好感も持っていない」というようなスタンスを見せることが多いです。特に真央は好感度の低い発言が多く、ルートとはギャップが大きくなっています。

ただ、これに関しては明らかに問題がある部分もあります。 役割エピソードは選択したヒロインが反映されないため、役割エピソードにおいてはすべてのヒロインから好感度が低すぎます。これは、共通エピソードと比べてもだいぶ低くなっています。 この、「女性ばかりの集団生活の中でのポジション」という強調なのでしょうが、やりすぎです。特に真央が性格悪く見えるシーンがちょっと多い。 SMEE作品では以前からあることではありますが、主人公に対して危害を加えるような発言もあります。 役割エピソードのヒロイン描写は結構雑で、恐らく共通エピソードからは独立して執筆されたのであろうことがうかがえるですが、このせいもあって役割エピソードはいまいちなものがとても多くなっています。

交際シーン

アダルトゲームに限らず創作物において交際シーン(告白シーン)は重要であり、かつ非常に悩ましいもののひとつです。

見せ場であるから思い切りドラマチックにしたいものですが、現実にはドラマチックな交際開始というのはあまりなく、主観的にはドラマチックでも客観的にはそうでないことがほとんどです。 だから、のめり込んでドラマチックに感じるように工夫をこらすのですが、現実問題としてそんなドラマチック割とパターンは少ないし、どうしても面白みに欠けます。無駄に困難を用意して却って白けてしまったりするものです。

“Sugar*Style”の交際シーンはいずれも非常に珍しいものでした。 同エピソード内の流れでどのような告白がなされるかは読めてしまうのですが、それでも驚きを持って読むことができます。好きなのは真央のシーンですが、初楓の流れが一番驚きました。 描写的にはゲームだからこそできる部分も大きいのですが、特にこの部分には一枚絵もありません。それでも見どころです。

なお、晴だけが普通のシーンになっています。

システム

システム面では相変わらずいまひとつです。 BGVがないなんてのもありますが、「ボイスリピートにキーが割り当てられない」というのはちょっと痛い。

セーブデータは190スロット。 各エピソードは大体56ずつ(共通エピソードは前後半で)であるため、実は「各エピソード冒頭でセーブ」はできるのですが、やはりちょっと少なく感じます。ただ、前作と違って足りなくなる感じはありません。

シナリオ

相変わらず改変仮想恋愛感の強いシナリオです。

ありがちな余計なストーリーが入り込んでくることがなく、ストーリー的な意味で言えば徹底して駄文です。 こういうのはゲームか4コママンガでなければ許されない贅沢です。小説でも、漫画でもストーリーが展開することが求められます。 エピソード集というのは書くのがとっても楽なのですが、文量が制約されるとすっごくきつくなります。5 エピソード集はどうしても長くなったり短くなったりしてしまいますから。

そして、「誰かと過ごす時間と空気感」を表現しただけのエピソードというのは「人といる楽しさ」に対する仮想的感覚です。 だから、なんともハッピーなシナリオです。ふんわりとした熱に包まれたような幸福感をプレイ中に感じることができます。 個人的には「恋愛ものにはこれを求めてるんだよ!!」と思ってしまいます。別に死んだり事故にあったり病気になったり障害が現れたりしなくていいのです。そういうのは現実でお腹いっぱい。

ストレスも少ない。個人的には嫌な感じがする、あるいはハラハラするところからカタルシスを感じるよりも、純粋にハッピーな物語のほうが好きなので、こういう現実から恋愛の楽しさやハッピーさを抽出したようなシナリオを超ウェルカム!です。 (創作物の中でまでストレスを感じたくない)

私としては「全キャラクター好き」という作品は希少でもありました。 だいたい、何の作品でも「このキャラクターは嫌いだなぁ」と感じるキャラクター、あるいはそこまでいかなくても特に魅力的には感じないキャラクターがいるものですが。だが、“Sugar*Style”はどのキャラクターもとても(私にとっては)魅力的でした。 (なんていいながら、個人的にはかなめ先輩はちょっと微妙に感じてしまうのですが)

問題はクセがなくなった分、薄味で文量も少ないとなると「物足りない」ということです。 共通エピソード含めると全オートで1ルート12時間くらいかかるのでそれを「物足りない」と言うべきかどうかは疑問ですが、これはシナリオがいいからこのヒロインとの日常をもっともっと見ていたいと感じる、という面も大きいでしょう。 日常ストーリーで盛り上がりどころがなく、さらっと読めてずっと続いていくような感覚がしてしまうからこそ、より短く物足りなく感じてしまいます。

しかし、この人は、この作品に限らず毎度「なんの変哲もない恋愛の一場面」をこれだけ書き続けてよくネタ切れにならないものです。ほんとすごいなぁ、と感心します。

音楽とメタ舞台

さて、ここはかなり経ってから追記したものですから、前述の内容との齟齬は見逃してください。

この作品は意外にも、オープンニング曲は「Day before Memory」という曲で、非常にしっとりとした曲です。 SMEEでは過去ないパターンであり、エロゲーのテーマソングとしてもあまりありません。もちろん、それに限らなければ珍しいわけではありませんが。 エンディング曲が「Happy Opening!」という曲で、こちらはかなりノリノリです。

SMEEのパターンとしてはオープニング曲は明るめ、エンディング曲はドラマチックな曲が多く、あまりしっとりとか、バラードという感じはありません。Sugar*Styleではオープニング映像自体もしっとりでおとなしい(PVっぽい感じ)ため、ちょっと物足りなさを感じていました。

しかし、よくよく聴くと、「Day before Memory」は歌詞が独特です。 「現在から未来を過去として歌っている曲」になります。こうした言い方に慣れない方のために情緒なくいえば、交際前の状態で、好意を抱いている状態や感情が、未来に交際している状態から見て思い出になるまでの軌跡、つまり未来において今を振り返ったときの感情に思いを馳せるという歌になっています。

恋愛をテーマにしたゲームにおいては一般性のない歌詞です。 であれば、具体的に何かを描写したもの、と考えられるわけですが、「ヒロインが主人公を好きであり、なおかつ交際はしていないタイミング」… と思いながらリプレイして「はっ」と気づきました。

ここからは思いっきりネタバレします。

このゲームではオープニングは2回流れます。 1回目はプロローグと日常パートの間にあり、2周目からは省略できるためあまり見ることがありません。 もうひとつは、流星群シーンです。作中で非常に印象深いシーンとなっており、共通パートでありながらわずかながらヒロインによって展開が異なる部分でもあります。

流星群のシーンは共通パートですから、恋愛につながる要素というのはほとんどありません。 どちらかといえば、MVPイベントの続きとして「みんなから好感を持たれている」と感じることのできる日常イベントという印象です。 主人公が想いがもう後戻りできないものであることを噛みしめるシチュエーションではありますが、流れからいえば(SMEEだからヒロインから告白すると分かっていても)数パートあってから告白しそうに思えるのですが、実際はこの直後のヒロインイベントで(晴を除けば)強烈な告白が待っています。

これまでのヒロインパートは距離は近づいているものの、ヒロインがそこまで踏み込んだ行動をとる流れには見えないため、告白の強烈さと共に「え、なんで、なんで」という戸惑いが生じてしまいます。

が。

Day before Memoryが流れるタイミングがヒロインの心情であるとするならば、「流星群のタイミングで、ヒロインは恋心に対して自覚的で、なおかつ未来を望み描いている」ということになります。 つまり、踏み出す意思を持っていての踏み出す前ということになり、流星群で「本気で好き」と確認する主人公に対し、明確な意思になっているヒロインというわけで「ヒロインの気持ちのほうが進んでいる」という形になります。

SMEEではいつもそうだ、という話なんですが、しかしそれが(そういうセリフがあるということではなく)「ちゃんと描写されている」のは初ですね。

この曲だけで、なんとなく薄く感じられてしまうヒロインの心情が鮮明になり、もう「うわぁぁぁぁぁぁ」って感じですね。

作中ではあまり感じられませんが、フルで聴くと終盤は非常に盛り上がりのあるドラマチックな仕上がりです。 そして、恐らくSMEEでは初めての生ドラムですね。いや、もしかしたら単に打ち込みの腕を上げただけかもしれませんが。

「Happy opening!」はそのタイトル通り交際している状態を前提として「これから物語がはじまるよ」という曲になっています。 これが作品自体が交際をエンディングとするものであれば「なんてベタな…」ですが、この作品はエロゲーですから交際後かなり進展した状態でエンディングを迎えます。交際開始してからルート開始ですので、半分は交際状態で描かれる物語なわけです。

この曲によって「作品自体がプロローグ」という図式が出来上がります。これから二人で描いていくお話が続いていく…というより始まる、という形ですから、物語がこの作中で完結しないことを意味します。

もちろん、SMEE作品なので基本的にエンディングは結婚してからもっとずっと後、というエピローグが入るのですが、歌われているのはそれよりは前(というよりもエンディングそのもの)ではあるものの、エピローグが終着点にもなりません。 つまり、エンディングが終わると物語が始まる(まさにオープニングでもある)のですが、そのあとにくるのはエピローグになりますから、「物語のほんの一部分をのぞき見」という感じです。 これによってエンディングまではふたりの物語のはじまりを見守るような形になり、「ふたりが生きている」という感じがすごくするんです。

本当に生きているふたりの物語を見させてもらう感じ、という形式が出来上がると、物語という箱庭的感覚を超越し、物語がゲームからリアルの世界へと飛び出すような感覚がするんですよね。

こういう深みのある展開、演出、メタ錯誤、そして直接的でない心情描写とくると、もうすごいとしかいいようがないですね。 ゲームって、絵、動き、演技、音楽、演出、物語などが絡みあった総合芸術ではあるのですけれど、これは総合芸術として目を瞠るものだと思います。どうやって意思疎通したのか、どうやって思い描いたものを重ねたのか気になって仕方ありませんし、本当にお見事。 すっごく感動しましたし、映画でもそんなのお目にかかれないなぁと思います。

追記: Sugar*Style Music and Happiness Pack 恋人以上夫婦未満アフターストーリー!!

Sugar*Styleは後にFDが発売されました。

ミニファンディスクにサントラを加えたもので、これは「ファンディスクではあまりサービスできないので、サントラをつけてみた、コンテンツは低価格作品には対抗できないが、シュガースタイルのお話をもうちょっとみたいという人には満足してもらえるはず」という代表コメントがありました。

実際、そのコンセプトというか、構成は、Sugar*Styleを好きになった人の気持ちを、そして作品そのものに与えられた命をよくわかっているというものであり、また私が驚いた演出がいずれも意図的であることが明かされたものでもありました。

Sugar*Styleの物語としては確かに本編で完成されており、単純にエピソード8以降も継続すること自体は可能でしょうけど、違う空気で話を差し挟むのは難しい。だからこそあのエンディング曲があり、(いつものSMEEではありますが)ずっと先の未来がエピローグになるわけですけれども、そのエンディング曲の余韻によって省略された「二人の物語」をちょっとのぞき見できる、というわけですね。

そしてこの中で好きになったタイミングが流星群のときであったことが明かされたりして、本編中では明示されなかった演出要素について各キャラクターのシナリオでちょっと明らかになります。

あと、個人的にはリヴァイアサンが…

さらに余談ですが、真央の絵がちょっと歪んでいるのはなぜ…

おすすめ

前作以上に「おもしろい」。 作り込み度合いなどを考えると”Making*Lovers”のほうが力が入っていた感じもあるのですが、前作よりもよりおもしろく、そしてあたたかく作られています。 感動要素は少ないのですが、楽しく、そして恋愛物語として読み応えがある。 「ひだまり寮」を舞台にしているだけに、とても暖かな作品です。そして、おもしろい。

個人的な好みとしては “Making*Lovers” のほうが好きではありましたが、より面白く、笑えて、ほっこりできます。 体験版をやって、プロローグで笑ったら買って損なしではないでしょうか。

ただ、通常版でいいと思う。 裸パッチは私としては結構どうでもいいし、今回はヴォーカルトラックに関してもそれほど惹かれなかったし、 私はAmazonで買ったのでAmazon特典のシステムヴォイスが入っていたのですが、かなり使いにくい。いや、こういうのは実用を考えるものでもないのかもしれませんけどね。


  1. MVPのシーンはヒロインではなく役割によって変化する。私はなるべくヒロインと関わりの深そうな役割を選択し、役割イラストと同一の選択をしたのですが、この会話からすると 初楓=House Work, 晴=Security, 真央=Carpenter, かなめ=Entertainerがベストなようです。ほんの3つ分の会話でしかないのですけどね。↩︎

  2. だが、ワガママハイスペックなんて10GB以上あり、ものすごく長かったのでそういうのと比べるとだいぶ物足りない。ワガママハイスペックはファンディスクのOCですら6GB以上ある。↩︎

  3. こういうのは私の研究分野である。↩︎

  4. 例外的に晴ルートだけルートに入るタイミングから全員の好感度が高めで推移する。他のルートと違って他のヒロインからきついことを言われることがない。↩︎

  5. 私は物語も書く人だ↩︎

2019-01-29

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