おねショタとは

雑にまとめれば「おねえさんとショタ」ですね。 基本的には成人女性と男の子(歳はいってても中学生くらいまで)の組み合わせを指します。

少なくとも90年代には聞かれた言葉であり、当時はシチュエーションを指していたように思いますが、今はジャンルを指して言うようです。

一般的にアニメーション作品においてそのような組み合わせのシチュエーションのシーンが通常の同世代を描くシチュエーションとは異なる展開を描けることから独特の魅力を持つものとして捉えられていましたが、現在は「おねショタ」という言葉は直ちに「エロ漫画」になるようです。

要は「おねえさんがおしえてア・ゲ・ル♡」ってやつですね。

解釈違い問題

「おねショタ」の問題として

といったバリエーションがあり、嗜好としては別物、というのがあります。

この問題から、最近は派生的に、おねえさん優位のものを「おねショタ」、ショタ優位のものを「しょたおね」と言ったりするようです。

私の中では初めて触れたおねショタ作品といえば「ぴたテン」なんですけども、こちらは小学6年生の主人公がヒロイン(天使なので年齢はないものの、少女ではない)を振り回す作品であり、どちらかといえばしょたおね寄りということになるでしょう。

そもそもエロ漫画以外ではあまりおねえさん優位の展開は見られません。 そして、それはある意味当然でもあります。「おねえさんとショタ」という登場人物であれば、「おねえさん優位」というシチュエーションは極めて自然なものであり、ほとんど描きようがありません。その組み合わせでは私も何度か「大人のお姉さんが物語上主人公に重要なアドバイスを与える」という状況を書いたことがありますし、そこに至るまでに関係性を深めるような描写もしましたが、その程度では物語としての特徴は全く出ません。低年齢の男の子に対して大人の女性が助けたり、導いたりすること自体にはドラマ性がないからです。

これが逆転するとそれだけで物語の題材にできます。普通であることと逆、というのは特徴ですから、もう典型的な物語の作り方になるわけです。 子供の男の子が大人の女性を翻弄する、あるいは子供の男の子が大人の女性をリードする、という条件がつけば、それだけでそれなりに書けそうな気持ちになってきます。

これがエロ漫画として、だとだいぶ話が変わってきます。そもそも「優位」の意味が違いますし、ストーリー性は必要なく単に関係性だけでいいので、どちらでも妄想を掻き立てるシチュエーションは作れるでしょう。

おねショタ? しょたおね? は好きです

私としては割と好物シチュエーションなんですが、ちょっと解釈の多様性の問題から「違うの、そうじゃないの!!」という作品ばかりでつらいです。

私が好きなのは、「ショタにぞっこんのお姉さんが大人気なさを恥じらいながらも結局全力」みたいなシチュエーションなんですよ!そういうのがないの!

恋愛ゲームとかだと、だいたい主人公は高校生なので、ヒロインに年齢が高いキャラクターがいればややそういうシチュエーションが発生しますが、この場合主人公は既に高校生ではあるため、ショタとはいい難く、ヒロイン側の恥じらいは描かれることはあっても、「こんな子供に…」みたいな状況にはなりませんし、なにより「子供に翻弄される」という状況が観たいので、そうじゃないんですよね!!

私が知る限り最も近い路線なのは週刊少年マガジンの「男子高校生を養いたいお姉さんの話」です。

でも違うんですよね。まずこの作品、別に男の子が能動的にお姉さんを振り回すわけじゃないんです。お姉さんが勝手に暴走して振り回されているだけ。 また、コンセプト的に「ATMお姉さん」なので、どちらかというと結果的には男の子のほうが振り回されてるんですよね。 さらにいえば、本作では男の子のほうには気があるものの、お姉さん側には恋愛感情がないのも、うーん、見たいのと違うなぁ、という感じがします。

どんなのが見たいかというとね!!!!!

男の子からみて憧れのお姉さん、でもお姉さんのほうは恋愛感情で、その逡巡と戸惑いと恥じらいに振り回され、お姉さんらしく振る舞おうとするも結局惚れた弱みでドキドキハラハラして悶々として結局ダダあま、みたいな感じがいい。要素的にはパワーバランスの崩れたクーデレものに近いかもしれません。

じゃあ書けばいいじゃないの、と思うかもしれませんが、実際のところこういうのは明示しない機微が大事なので、文字で書くと台無しですし、そもそもこれだけでは書けないんですよね。これにあった物語が必要なんですが、割と難しい。

余談ですが、私は姉とは11歳離れているのでおねショタシチュエーションありそうですが、残念ながら姉とは特に仲良くなかったですし、姉が大学生のときから離れて暮らしていますので、一切なかったですね。

エロじゃないと意外と難しい

しょたおね、書けそうですが意外と書けないんですよね。 私の作品で純粋な恋愛ものは少ないですけど、例えばぺんぎんこねくしょんでは「オタク×人気美少女」「少女×お兄さん」で書きました。 どちらも割とある題材であり、「少女×お兄さん」に関してはどちらかというと「年の差」をフィーチャーしたものであり、あんまりそれが中心になる作品でもありませんでした。

そして、しょたおねで書くのがなぜ難しいかといえば、まずお姉さんがリードするわけではないので、主導権は男の子にあります。 しかし、小学生程度の男の子だと行動半径が狭く、「出来事を発生させる」という能力に欠けます。

ぺんぎんこねくしょんにおいてはお兄さんのほうがリードする側でしたから、少女の世界を広げることができ、一方少女といえど中学生であったため、少女の世界もありましたし。それと比べ、しょたおねは、とにかくイベントを発生させづらい。もし少年が特別な才覚を持つような場合は可能ですが、そうすると主題がそっちにいってしまいます。 おねショタならそのようなパターンは作れなくもありませんが、普通に考えればその場合単純に男の子が置き去りにされるだけなのでやはり恋愛モノとしては書けません。

やはり小説向きではない題材と言えそうです。

2019-08-13

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